三重県が捕獲したツキノワグマを隣接する滋賀県に放した問題で、三重、岐阜両県や岐阜県海津、大垣市などは、6、7日にもクマの捕殺を実施する準備を始めた。
5日に最終決定する予定。
三重県獣害対策課によると、クマは5月17日、同県いなべ市の山中で捕獲された体長1・4メートル、体重約80キロのオス。発信機を付けて滋賀県多賀町内の山に放されたが、28日には14キロほど東の海津市の山中に移動。その後、同市内の山中で南北に移動を繰り返した後、今月1日には、捕獲場所から3キロ北西のいなべ市北勢町の山中に移って、3日午後7時現在も同じ地域にいるとみられる。
クマの処分については、三重、岐阜両県や海津市などが1日に協議した際、捕殺の方針を決めた。地元猟友会などと協力して態勢を組み、クマの居場所や天候などを確認してから最終決定するという。
◆殺処分しないよう保護団体が要請文
これに対し、自然保護団体「日本熊森協会」(兵庫県西宮市、森山まり子会長)は3日、このクマが多賀町で女性を襲ったクマかどうか確認されるまで、殺処分しないよう求める要請文を三重、岐阜、滋賀の各県知事宛てに送付した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150603-OYT1T50138.html?from=ytop_main9
いなべ市で捕獲されたツキノワグマを県職員らが無断で滋賀県内へ放した問題で、自然保護団体「日本熊森協会」(森山まり子会長)は三日、このクマの捕殺の一時中止を三重と、近接する滋賀、岐阜の計三県に要請した。
各知事宛ての要請文書では、「人身事故を起こしたクマと同一かもしれないという理由で殺処分をしていては、希少種は守れません。また、人身事故を起こしたクマであっても殺処分まで必要かどうかは慎重に検討すべきです」と主張。「追跡をいったん中止し、人身事故を起こしたクマの同一性を確定させてから、方針を検討いただくよう要請します」としている。
県による放獣の十日後、滋賀県多賀町で女性がクマに襲われ重傷を負った。三重県が放したクマとは特定できていない。県は放したクマの追跡調査を継続しており、三日午後四時には、いなべ市北勢町川原の山中にいることを確認。週末にも捕殺する方向で準備している。
http://www.isenp.co.jp/news/20150604/news02.htm
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