中央省庁が雇用する障害者数を水増ししていた問題で、厚生労働省は二十八日、国の行政機関の約八割に当たる二十七機関で水増しがあったとの調査結果を公表した。昨年十二月に国が発表した雇用障害者約六千九百人のうち、不正に水増ししたのは三千四百六十人に上り、国の雇用率は2・49%から1・19%に低下した。「共生社会」を推進するはずの国が、法定雇用率(昨年2・3%)に遠く及ばない実態が浮かび上がった。
菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「障害者雇用の場の拡大を民間に率先する立場として重く受け止めており、深くおわびする」と謝罪。水増しが行われるようになった理由や詳しい経過は明らかになっておらず、国は弁護士を含む第三者検証チームを立ち上げ、実態調査を続ける。
調査結果は、厚労省がこの日午前の関係閣僚会議で説明した。職員数が少ないため、障害者の雇用義務が生じない復興庁を除く国の三十三機関が調査対象。その結果、障害者雇用率が0%台に下落した機関は十七に上った。水増し人数が最も多かったのは国税庁で千二十二人。国土交通省の六百三人、法務省の五百三十九人が続いた。
水増しの判明は、財務省が今年五月十一日、障害者の定義について厚労省に問い合わせたことがきっかけだったことも判明。国のガイドラインに合わない人が計算に含まれている可能性が浮上したため、厚労省が六月に他の省庁にも再調査を依頼したという。
厚労省はガイドラインで、雇用率に含められる障害者について原則、身障者手帳や知的障害者の療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人などとしているが、多くが従っていなかったとみられる。
厚労省は障害者雇用促進法に基づき、毎年六月一日現在の障害者雇用率を報告するよう、公的機関や四五・五人以上の従業員がいる民間企業に求めている。今年の法定雇用率は公的機関で2・5%、企業で2・2%。企業は法定雇用率を下回った場合、納付金を求められ、虚偽報告した場合の罰則もあるが、公的機関は対象になっていない。
障害者雇用率を巡っては自治体でも厚労省ガイドラインに合わない集計が相次ぎ発覚しており、今後、全国的な再調査が行われる。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2018082802000278.html
障害者雇用の水増しをめぐる政府の再調査結果を受けて、28日の閣議後会見では、大臣ら各機関トップから謝罪の言葉が相次いだ。
水増し数が最も多かった国税庁を所管する麻生太郎財務相は「あってはならないことで重く受け止めている」と述べた上で、「法定雇用率を早急かつ確実に達成できるよう、業務の見直しを進め、計画的な採用を進めていきたい」とした。世耕弘成経済産業相は「国は、法定雇用率を満たしていない民間企業には納付金を求めている」と述べ、「特に産業界と密接に仕事をしている経産省が障害者雇用の責任を果たしてこなかったのは、本当にゆゆしき問題だ」と謝罪した。
不適切な算入があった原因については、「(厚生労働省のガイドラインの)解釈の仕方が違っていたことに端を発していると思う」(麻生財務相)、「ガイドラインを幅広く捉えて計上した」(石井啓一国土交通相)といった弁明が目立った。小野寺五典防衛相も、防衛省では要件を満たさない医師の診断書に基づいて計上していたなどとして、「対象となる障害者の範囲について、厚労省と防衛省の認識の共有が十分でなかった」とした。
中川雅治環境相は「障害者手帳の有無を確認する必要性を認識していなかった。認識が不十分なまま長年、(有無を確認しない)やり方が続いていた」とした上で「個人情報もあって確認しづらかった面もあると思う」と釈明。斎藤健・農林水産相は、農水省では健康診断の結果などに基づいて算入していた例があったと明らかにした上で「どうしてこういうことが起こったのか、腑(ふ)に落ちないところがある。なんでこんなに省庁によってばらつきがあるのか。率直な疑問があるので検証していかなければならない」と述べた。
障害者施策を担当する松山政司・1億総活躍担当相は「本当に極めて遺憾」として、「すべての国民が障害の有無にかかわらず互いに尊重し、理解し合える共生社会の実現には、障害者雇用をしっかり促進することが極めて重要」と強調。「再発防止に万全を期したい」と話した。
水増しがゼロだった警察庁を所管する小此木八郎国家公安委員長も、「警察庁は結果として雇用者数の不足はなかったが、民間に範を示すべき政府機関が全体として責任を果たしていなかったことは非常に残念。これを機に、これまで以上に障害者が生き生きと働きやすい職場環境を作ることがどういうことかも含め、しっかりと取り組んでいきたい」と述べた。
朝日新聞社
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180828-00000049-asahi-pol
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