2017年1月11日水曜日

三重県津市職員が公用車ガソリン伝票を自家用車に使う

【津】津市は十日、同市北河路町に建設中の屋内総合スポーツ施設「サオリーナ」の事業誘致に携わっていたスポーツ文化振興部産業・スポーツセンター推進担当の男性参事(52)が、公用車の燃料給油伝票を不正に使用し、自家用車に給油していたと発表した。

 市によると、男性参事は平成二十七年五月―二十八年十一月までの間、月に一―三回程度、市の給油伝票を使って、所有する乗用車にガソリンを入れていた。男性参事は「ふとしたときに使ってしまった」と不正に給油したことを認めているという。

 公用車に備え付けの給油伝票は、ガソリンスタンドに半券を渡すと、所属課ごとに請求が来る仕組み。男性参事が工業振興課長を務めた平成二十六年度末に、同課で一冊なくなり、新しい伝票を用意した後に紛失した冊子が出てきたため、男性参事が預かっていた。

 男性参事は、一回につき三十―四十リットル給油。市の推定では計約四十回、総額十数万円に上る。市外の工業団地への視察や本庁との往来の際に使ったと説明している。市の調べに対し、「市民の信頼を裏切り、職員に迷惑を掛けて申し訳ない」と話したという。

 県警に情報提供があり、昨年十一―十二月、男性参事を任意で事情聴取。今月六日、市に不正使用を伝えた。横領か詐欺の疑いで調べている。

 市は、男性職員の刑事告訴を視野に入れ、被害届を県警に提出する方針。また、職員への聞き取りや関係書類の調査をした上で、男性参事の処分を検討する。給油代については弁済を求める予定という。

 市では、伝票冊子と半券を照合するルールがなかった。市総務部は「給油伝票の仕組みを見直し、再発防止に努める」とした。
http://www.isenp.co.jp/news/20170111/news07.htm